夏といえば、青。
夏を惜しんで、イタリアの青に想いを巡らせてみました。
イタリア人も海洋国という自負、海好きも手伝ってか青がダントツ好まれているイメージです。
漠然と「青」でひとくくりにせず、ブルー系の色へのこだわりがことのほか強いように思います。
濃い順からまとめてみました。
ネイビー(Navy):日本でネイビーのくくりに入れられるより濃い場合が多く、黒の横に置かないと黒か紺色か判別できないほど濃い色の場合も多々あります。
ブルー(Blu):最後のUにアクセントが置かれて発音されます。
名称としてはフランス語からの外来語。フランスの3色国旗の青に使われる鮮やかな濃い寒色系の青に使われます。
アッズッロ(Azzurro):イタリアのナショナルカラーの色。Bluよりさらに明るく、イタリア伝統の青色表現です。
由来はラピスラズリですが、ラピスラズリの石の色味はイタリアではBluと呼ばれるカテゴリーです。
12色色鉛筆の青を若干明るくした感じの色です。
チェレステ(Celeste):直訳すると「空」なので、空色で水色のイメージです。少し緑を帯びた明るい水色、日本の浅葱色も含まれます。
ボッティチェリの春の空の色や、ビーナスの誕生の背景の明るい透明感を感じる水色です。
他にも本当に多様な表現と細分化があって、イタリア人の青系の色に対する情熱とこだわりを感じます。
その中で印象に残っている色名称が、Carta da zucchero(カルタ・ダ・ズッケロ)です。
意外と一般的に使われる名称で、ベビーブルーのような色を指します。
「砂糖用の紙」という意味ですが、名称を言われても色が想像できませんよね?
近代に砂糖を販売する包装紙に使われていた色が由来の色名称だそうです。
現在販売されている砂糖は真っ白ですが、その時代は精製技術が未熟で黄味を帯びた色だったそうです。
それを真っ白に見せる美白効果のため使われていた包装紙の色だったそうです。
日本で「ラムネ色」という表現があるのと似ていると思いました。
ちなみに、イタリアでけっこうぞんざいな扱いだなと思う色がピンク(Rosa)。
青系の色ほど使い分けていないので、一語覚えておけば大丈夫です。
色には文化や歴史が凝縮されているなと感じます。
2020.8.26

shinako

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勉強になりました。
赤じゃなかったんだ。。
イタリア語なら勉強しようと言う気になる。。
コメントありがとうございます!