フィレンツェ市内から海に向かって車を走らせること約40分。葡萄畑の丘に囲まれた場所にあるメディチ家別荘ヴィッラ・チェレット・グイディへ行ってきました。
ここは、「メディチ家ヴィラ群と庭園」として世界遺産に登録されています。
16世紀半ば、トスカーナ大公のコジモ1世・デ・メディチによって建てられた別荘で、この地域で狩りをする際に使用された別荘だそうです。
現在、別荘の中は美術館になっており、見学することができます。
別荘内には多くの部屋があり、それぞれの部屋にはメディチ家の人たちの肖像画がたくさんありました。
タペストリーの飾ってあった部屋もありました。タペストリーから当時の人たちの生活の様子が伺えます。
屋内なのに、お庭にいるのではないかと思ってしまう美しい壁画の部屋も。
別荘内部は外観からは想像できない、豪華な作りです。
狩猟のために使われていた別荘なので、多くの部屋にメディチ家の人たちが使っていた銃や剣など、狩りの道具が展示されています。
さて、このヴィッラ・チェレット・グイディ、フィレンツェの歴史、メディチ家の歴史が好きで本を読んだことがある方なら、もしかすると知っている名前の別荘かもしれません。
実は、この別荘、曰くつきの別荘なのです…。
と、いいますのも、コジモ1世の娘であったイザベッラ・デ・メディチが不貞を犯し、夫のパオロ・ジョルダーノ・オールシーニによってこの別荘で殺害されたのです。
下の写真は寝室。
寝室にはイザベッラ・デ・メディチの肖像画もありました。
そんな話を聞くとちょっと怖くなってしまいますが、それもこの別荘の持つ歴史の一つ。大きくて重大な歴史の中に生まれたこの別荘は、どんな過去も受け入れるかのように、21世紀の今でも、静かに、美しく建っています。
テラスもこんなに美しく…
庭もとても静かで、居心地がいいです。
別荘の見学を終えて外に出ると、鼓笛隊と旗振りの人たちがいました。
どうやら、別荘に隣接されている教会で結婚式があったようで、その結婚式のパフォーマンスの一つとして地元の鼓笛隊と旗振りの皆さんが待機されていたようです。
「写真を撮ってもいいですか?」と声をかけると、こころよく、皆さんでポーズを取ってくれました!
中世の衣装が似合う町です。そして、あまり観光地化されておらず、人もあたたかいです。
自然豊かな丘に囲まれた場所にあるメディチ家別荘ヴィッラ・チェレット・グイディ。メディチ家の歴史を肌で感じるのに訪れる価値のある場所です。
2015.9.9

shiho

最新記事 by shiho (全て見る)
- さすがイタリア!窯焼き本格ピッツァを自宅で楽しむ - 2017年3月15日
- 旅行に役立つイタリア語 ~ショップ編~ - 2017年3月8日
- フィレンツェの郷土料理「リボッリータ」の作り方 - 2017年3月1日
コメントを残す