イタリア全土で、5月4日から外出制限の緩和となりました。
トスカーナ州では5月1日のメーデーから制限が緩和されました。
屋外での運動も、家の周囲200メートル圏内だったのが、市内まで区域が広げられ、ジョギングとウォーキングに限られていた運動に自転車も加えられ、接触の恐れがないテニスも許可されました。
ミケランジェロ広場で家族やカップルがマスクを着けてのんびり過ごしている様子を地方ニュースで見て、私も行ってみました。
直線距離は近いのですが、道は迂回しているため、徒歩40分ほど緩やかな坂を上ります。ちょうどよい運動になりました。
途中フィレンツェロマネスクを代表するサンミニアート・アル・モンテ教会の前を通り、門扉の向こうに見える教会の美しい姿と
反対側のフィレンツェのパノラマを眺め、
ルネサンス時代に建てられたサンサルバトーレ・アル・モンテ教会の脇を通り、広場へ。
広場の駐車場はがらんとしていて、犬を連れた人、家族連れ、ジョギング姿の人など地元の人が多い感じでした。
広場の下に広がるアイリス園のアイリスがきれいに咲いていました。
暗くなってきたので、人通りがあるだろう旧市街のほうに抜けて帰宅したのですが、夕食時間時ということもあってか人気のなさに驚きました。
そんな中で、すれ違うのはデリバリーサービスの自転車が目立ちました。
フィレンツェの町なかでは交通規制が厳しいうえに、観光客が町中にあふれかえっていたため、小回りが利き、規制が緩い自転車を使ったサービスが年々増えていたので、飲食のデリバリーは自転車が主流です。
女性の自転車運転手の姿もありました。
引きこもり生活の大きな助けになっている感染リスクのあるキツイ仕事なのに、スーパーの従業員や医療関係者のように取り上げられません。
感染を恐れながらも経済活動の再開をゆっくり始めたイタリア。
外出制限の緩和でといっても、外出の際は自己宣誓書を持っていなくてはいけません。
その書式はこのような内容となっています。(日本語訳)
この中の「健康上の理由」にスポーツ目的が入ります。
緩和の解釈は人によってまちまちです。
緩和したのは経済を考えやむをえずだからこれまで通りに過ごすべきという人もいれば、許可された事やサービスを利用することが町と経済の復興につながるという考えの人。
私はといえば、この2つの考えが行ったり来たりしています。
外出禁止措置が2か月近くにおよび、緩和といっても、このような宣誓書を記入して持ち歩かなければならないとなると、気兼ねなく外出はできません。
そして外で人に会うことが億劫になっていると気が付きました。
その最大要因は、外出禁止令以降いつの間にか構築されていた自分の中の外出行為への罪悪感です。
外出禁止も段階的に緩和する予定で、5月18日から美術館が再開される予定です。
来場者は地元観光ガイドばかりということになりそうな気がしています。
そのころまでには街に活気が出てきて外出に対する罪悪感が克服出来ればと思っています。
2020.5.6

shinako

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