フィレンツェに住んで長くなってしまうと、世界遺産を横目にして歩いていても、案外普通に通り過ぎてしまうものです。
日本から来た友人たちと、フィレンツェ市内をゆっくりとしたペースで散策していると、建物の上部に大きなメディチ家の紋章が目に入ってきました。
貴族の多い街ですから、歴史ある建造物には、どこの貴族が保有しているものかを紋章でもって、提示しているのです。
毎日、何気なく通っている道で、
見たこともなかった彫刻や、シンボル。
旅行雑誌やガイドブックには掲載されていない、街の魅力の新たな発見に、心がワクワクしてきます。
壁の装飾だって、なかなか素敵です。
今現在は、銀行が所有している建物の、外壁も素敵ですが、
中の装飾も、当時の貴族を思わせる、豪華な感じが望めます。
残念ながら、銀行内ですから、写真は撮れませんでしたが、そういえば、フィレンツェ中央郵便局の内装も、なかなか見ごたえがあります。
こちらは、量り売りワインの窓口。
カタチだけ残して、中は壁として塗り込まれていますが、当時は、扉から受け渡しをしていたのでしょう。
いつもと違う速度でゆっくりと散策していくと、思わぬ歴史を実感できる素晴らしさが、フィレンツェにはあるのだなぁと、その再発見に心が躍らされるのでした。
たまには、ガイドブックから目を離して、自分の目で、その歴史を体感する…というのも、面白いかもしれません。
2019.2.13
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yuki
イタリア在住20年以上。フリーランスとして、さまざまなサイトでライターとして活躍中。イタリアの魅力と旬な情報を日本に紹介しています。
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