今でも稼働している水車があると聞き、それを見に、トスカーナ州アレッツォ県にあるローロ・チュフェンナという町に行ってきました。
ピンクの時計塔が印象的な町です。
初めて訪れたローロ・チュフェンナ。
町を歩いていると、轟轟と流れる水の音が聞こえてきます。
水の音の方へと足を運ぶと、橋の下にかなりの水量の川が見えてきます。
建物の下にも小さな滝のような川が流れ、大きな川へと流れ込んでいます。
そこに水車がありました。
水車というと、私は縦になった水車を想像していたのですが、ローロ・チュフェンナの水車は横向きでした。
水車のある建物の中にも入ることができ、水車で稼働する石臼も見ることができます。
私が小屋に入った時には石臼は動いていませんでしたが、小屋の中にはおじいさんがいらっしゃって「今日はもう粉はひき終わったんだが…」と言いつつ、おじいさんが石臼の前にあったレバーを引くと…
ゴーーーーーッ!と水が流れ込む音がしたかと思うと、石臼がゴロゴロと鈍い音をたてなが動き出し、トウモロコシの粉をひきはじめたのでした。
目の前からは石臼が回る音、見えないけれど足元からは大量の水が流れる音と水車が回る音。
ずっとずっと昔から、こうして自然の力を借りて、パンになる小麦粉や、ポレンタになるトウモロコシの粉などがここで作られてきたのですね。
イタリアでも、今でも実際に稼働している水車というのは少ないです。それを実際に見れたというのは貴重な体験でした。
中世の面影を残す町に、豊かな清流、そして今でも動いている水車。ローロ・チュフェンナもトスカーナの素敵な町の一つです。
2016.3.16
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shiho
フィレンツェに2004年より在住。フィレンツェでイタリア人に日本語を教える日本語教師。
休日は、トスカーナの魅力を探しにドライブ。
おいしいもの、トスカーナの田舎、フィレンツェのきれいなものが大好き。

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