今日紹介させていただくのは、サンタンブロージョ市場です。
名前の由来は、近くにサンタンブロージョ教会が有るからです。
市場が整備されたのは1800年代後半、中央市場と同じころつくられました。
敷地中央に、中央市場を小さくしたような建物があり、肉、魚、パン、チーズ、日本でいう乾物屋さんPizzicheria、そして市場食堂、ランプレドット屋、バール、トイレ(有料)があります。
建物の周りは、青果、農場からの直売店、園芸店、食べ物以外の雑貨や洋服、古本屋など。
規模の大きさでは中央市場に軍配が上がりますが、観光化が進み、いわゆる市場の活気が無くなってしまったのに比べ、こちらは相変わらず市場の体裁を保っていて、スーパーで見ないキノコや野菜、チーズなどが手に入り、お肉屋さんにはジビエコーナーが有ります。


イタリアは香辛料、雑穀、豆類の種類がとても豊富で、試したくてもスーパーでは種類が少なかったり箱売りで、少量購入することができないのですが、市場は量り売りで必要な量だけ買えます。
(左:粒胡椒、右:アルゼンチン産小豆。家の保存瓶に移しました)
初めて見る食材は、お店の人に調理法を聞くこともできます。
無駄に空き瓶やパッケージゴミが増えないのもうれしい事です。
このサンタンブロージョの市場でも小さな変化はあり、昔に比べ青果店や農場直売のようなお店が減り、雑貨店がふえ、外国人のお店も現れたこと。
そして年配の夫婦が営んでいたお店にその子どもたちが加わり、世代交代。
ご贔屓のお店がこうして家族経営で継承されるのはうれしいです。
市場の営業は、月曜から土曜の朝から午後2時ごろまでです。
お客さんが多いのは土曜日。
仕事をしている一般の人は、土曜日しか買い物に来れないので、かなり込み合います。
平日は比較的お客さんも少なく、お店の人にあれこれ聞きやすい感じです。
サンタンブロージョ教会も実はかなり重要な教会で、有名な芸術家が眠り、ウフィツィ美術館に展示されているいくつかの名画はこの教会にあったものです。
今でも美しいフレスコ画を鑑賞できますので、市場見学と合わせて、ぜひ訪れてみてください。
2019.5.15

shinako

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