ヒョンなことからボローニャへ行くことになり、気になっていた土地のパスタ「パッサテッリ」を食べる絶好の機会と思ったのですが、人気のパスタ専門店ではこのパスタは品切れでした。
帰りの電車の時刻もあったので、食べて帰るのをあきらめ、パン屋さんでパッサテッリを買い求め、家でもっともクラッシックなレシピ、めん鶏コンソメのパッサテッリを作ってみました。
パッサテッリというパスタ、小麦粉ではなく、パン粉と粉チーズを同量、ナツメグ少々、好みでレモンの皮を削ったもの少々加え、卵で生地をまとめます。
少し寝かせた後、パッサテッリ用の絞り出し器で鍋に熱しためんどりコンソメの中に絞り出します。
一煮立ちしたら火を止め、余熱で5分ほど休ませます。
パッサテッリに大量に含まれるチーズから、程よい塩気とうまみがスープに溶け出し、いっそうおいしくなるとのことで、その通り試してみると、コンソメの味がパッサテッリを入れる前と見違えるほど美味しくなっていました。
見栄えがかなり悪い料理、しかもボローニャはエミリア地方で、このパスタは同じ州でもお隣ロマーニャ地方の伝統パスタということもあってっか、メニューにないレストランも多かったです。
料理の先生から残ったパンを再利用する伝統料理で紹介され、気になっていたこの料理、今度は生地作りからトライしてみようと思うのですが、生地を押し出す適当な道具が家になく、麺の成形が問題です。
日本ならトコロテン突き出しが代用できそうです。
昔は産後のお食事だったものが復活祭やクリスマスにも出されるお祝いのパスタになったそうです。
小麦粉でなくパン粉を使うので消化によく、チーズと卵で栄養満点です。
風邪をひいたら、イタリアではチキンスープを飲むとよいといわれますが、そのチキンスープに入れて食べる、栄養価の高い、体が温まる、これからの時期に最適のパスタです。
パッサテッリの材料2人分
パン粉 50g
パルミジャーノレッジャーノまたはグラナパダーノ 50g
卵 1個
ナツメグ 適量
レモンの皮を削ったもの(無くてもOK)
市販のコンソメは塩気が強いので、味の濃いこのパスタの時は、自家製スープがおすすめです。
コンソメのレシピもご紹介します。
めん鶏骨付き
セロリ 2本
ニンジン 1本
玉ねぎ 1個
パセリの軸
あればドライトマトも。
材料を水からゆっくりと最低1時間加熱。
ぜひ試してみてください。
フィレンツェ~ボローニャ間は、イタリア国鉄のフレッチャと呼ばれる特急、またはイタロで35分。
フィレンツェもボローニャも内陸の街ですが、アペニン山脈を隔てた2都市は全く違った個性です。
ボローニャのあるエミリア地方は、タリアテッレ、トルテッリーニ、ラザニアの発祥の地です。他の地方でこれらの料理を食べてがっかりした方は、本場で食べ直してみてください。
2019.10.30

shinako

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