先日、フィレンツェ郊外にあるペコリーノを生産されている工場へ見学に行ってきました!
ペコリーノは羊のミルクから作られるチーズで中部イタリアで生産の盛んなチーズです。
工場の方の説明によると、毎日ここの牧場で搾られる羊のミルクを使ってチーズが作られるそうですが、特に羊のミルクがたくさんとれるのは春から夏にかけて。しかし、消費者がチーズを多く買うシーズンは秋から冬にかけて。そのことも考慮して、長期熟成も可能なペコリーノを生産しているそうです。
いくつかの保存室を見せてもらいましたが、高い天井までペコリーノがズラリ!
たくさんの種類のペコリーノチーズがありました。
こちらは胡椒の実が入ったペコリーノ。
こちらはトリュフの入ったペコリーノ。
他にも、唐辛子の入ったもの、洞窟で熟成させたもの、灰に埋めて熟成させたもの、ワインに浸して熟成させたものなどがありました。
灰に埋めたり、ワインに浸したりして熟成させたペコリーノというのは、その昔、農民が領主に税として納めるペコリーノの量をごまかすためにチーズを灰の中やワインの中に隠したのが始まりだそうですよ。
隠したはずのチーズが美味しくなったため、今でもその手法が使われているのですね。
また、こちらの工場ではDOPのペコリーノも生産されています。
DOPとはDenominazione di Origine Protetta、原産地名称保護制度のことです。定められた地域、製法など厳しい基準を満たして作られたイタリアの伝統食材のみ、このDOPを名乗ることができます。
ですから、このチーズは、トスカーナの伝統的なペコリーノと言えることができます。
少し前まで暖かかったフィレンツェですが、ここ数日はすっかり秋らしくなりました。そろそろ、フルボディの赤ワインとペコリーノの組み合わせが美味しく感じる季節です。
2016.10.12

shiho

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