日曜日の午後、フィレンツェの隣町プラート県にあるメディチ家別荘ポッジョ・ア・カイアーノへ行ってきました。
この別荘と庭園もユネスコの世界遺産に登録されています。
その歴史は15世紀にまでさかのぼり、メディチ家のロレンツォ豪華王によって建てられました。
別荘内はとても美しく、豪華で、当時のメディチ家の権力の大きさがうかがえます。
下の写真は別荘内のダンスホール。
ホール内の各所にメディチ家の紋章を見ることができます。
天井にはメディチ家のシンボルがちりばめられていました。
別荘内には小さな劇場もあります。
下の写真はダイニングルーム。
ダイニングルームの天井にはメディチ家のフィレンツェ支配を築き上げた“祖国の父”コジモ・イル・ヴェッキオも描かれています。
ビアンカ・カッペッロのアパルタメントにはジョルジョ・ヴァザーリの作品もありました。
ビアンカ・カッペッロと言えば…トスカーナ大公フランチェスコ1世・デ・メディチとその愛人ビアンカ・カッペッロ(フランチェスコ1世・デ・メディチの正妻が亡くなった後に彼女が正妻に)の二人がこの別荘内で最期を迎えたと言われています。
二人とも同じ時期にこの別荘で亡くなっているため、マラリアによる病死か、それとも毒殺か…という二つの説があるそうです。
正に歴史のミステリーですね。
さて、また別荘の美術品の話しに戻りますが…
別荘の正面玄関の上のペディメントの飾りである陶器のオリジナルは別荘内に展示されています。
家具や調度品、壁画や絵画など、どれも美術館顔負けの作品が揃っているのですが、この別荘はさらに一つのフロアが静物画の美術館となっています。
長い間メディチ家の別荘として使用されてきたポッジョ・ア・カイアーノですが、19世紀、ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世によってイタリアが統一され、フィレンツェに首都がおかれた際、狩りが好きだった国王ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世はこのポッジョ・ア・カイアーノを狩りをするための別荘として使用したそうです。
そのため、別荘内にはメディチ家の紋章だけでなく、イタリア王家サヴォイア家の紋章もところどころに見かけます。
下の写真はヴィットーリオ・エマヌエーレ2世のアパルタメント。
彼が造らせたビリヤードホールもそのまま残っています。
他にも数々の美しい部屋、そしてここではご紹介できなかった静物画美術館、庭園など、見るところがたくさんのメディチ家別荘ポッジョ・ア・カイアーノです。
2016.2.24

shiho

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