6月に入り、ようやくいつもの暑さがやってきた感じです。
週末は旧市街地もヨーロッパ域内からの観光客でにぎわいはじめていますが、日曜日にフィレンツェ郊外にいくつかあるショッピングモールの内でも最大の、Gilli(ジッリ)へ行くと、駐車場はほぼ満車で、旧市街地以上に大混雑していました。


例年と比べてこれまであまりにも涼しかったので、感覚がくるってしまっていましたが、子どもたちはもうすぐ夏休みに入ります。
多くのイタリア人がバカンス準備に衣料品などを買い整えたり、海の家で使う雑貨類を新調するために、この時期は特に混雑するのかもしれません。でも、皆マスクをしている以外はコロナ禍前と全く変わらぬ賑わいぶりにちょっと驚きました。
住宅街にあるショッピングモールは、大型スーパーマーケットを中核として、薬局、カジュアルな衣料品店、生活雑貨店、家電量販店が入っており、飲食スペースはカフェテリア程度です。それに比べて、Gilliの場合、スーパーマーケットはほんの添え物といった感じで、飲食エリアがかなり充実しています。店舗のバリエーションも、住宅街にある小規模なショッピングモールと比べて豊富で、旧市街地に出店しているカジュアルな衣料品店はほぼ網羅し、大型家電量販店や大型DIYショップ、アップルストアもあります。来場者は車で動く家族連れが比較的多いので、子ども用の遊戯施設も設けられています。
車でのアクセスが良い半面、旧市街地からの公共交通機関でのアクセスは、バスが1時間に1、2本程度で市バスは乗り継ぎが必要と、あまり良いとはいません。ほとんどの来場者が自家用車なので、広い駐車スペースが設けられています。
フィレンツェに住み始めたころ、地元の人がGilliに行ってきた、Gilliで…買った、Gilliに…を見に行く、と言っているのをよく耳にしていたので、初めて行くまではなんだか特別なところなのだろうなと空想が膨らんでいました。でも、初めてGilliに行ったときは、期待が大きかっただけにちょっとがっかりしたのを覚えています。その理由は、建築施設的に特に斬新さやおしゃれ感がなく、なんだか古びた印象である上に、個性的なブティックがなく、飲食エリアも日本でいうファミリーレストランやファストフード店のようなお店ばかりだったからです。
今回夏物スニーカー購入目的で出かけて行って感じたのが、大手カジュアル衣料品の購入という目的なら、フィレンツェで最適な場所だということです。そして家族連れからすると、多少子どもから目を離してもショッピングモール内なら安心ということも大きいと感じました。
ショッピングモールの賑わいを目の当たりにして思ったのが、美術館の相変わらずの寂しさです。屋内に入ることを避けた観光プログラムの旅行者が多いためか、市街地の賑わいに比べて相変わらず来場者が少ない印象です。
先日ローマの美術館研修に参加したのですが、集客が見込めないコロナ禍を利用して修復が行われていました。また、見どころすべてが見学できない施設、オーディオガイドの貸し出しを見合わせている施設、荷物預かりを取り止めている美術館など、各々異なる対応になっており、ツアー企画者は大変だろうと思いました。
そんな中で、美術館、商業施設、電車の駅などで共通しているのが体温測定と手の消毒です。私は元々体温が低めなので問題ないのですが、気温が上がり、日差しも強くなってきたので、日光を浴びながら歩いてきた人の中には、平熱のはずなのに体温の顔認証では規定の37.5度を上回り、計測し直しさせられ、入場に時間がかかるケースもありました。
まだしばらくは、時間に余裕を持たせた行動が必要だと感じました。
2021.6.9

shinako

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