25日はクリスマス、イエスキリスト生誕の日。
24日、夜9時から大聖堂ではミサが始まります。
信者ではない人も参列できますし、途中で抜けることもできます。
ただ教会は寒いので、防寒はしっかりしてください。
先日ウフィッツィ美術館に行ったとき、連日の悪天候で水位が上がっていてびっくりしました。
しばらく天気が落ち着くようなので、氾濫の心配はなさそうですが、橋を渡るときあまりにも近くに激流が見えるので、吸い込まれそうな恐怖心が湧きました。
クリスマスのちなんで、キリスト生誕を題材にしたウフィッツィ美術館のお気に入り2作品を紹介させていただきます。
まずは、フィリッピーノ・リッピ、1483年、若いころの作品です。
ボッティチェリの影響が強く感じられ、マリア様の優しげな甘い雰囲気は、ボッティチェリの作品ではないかと思ってしまうほどです。
ボッティチェリは、若いころフィリッピーノの父親フィリッポ・リッピの協力者として仕事をしていました。その縁で、若くして父親を亡くしたフィリッピーノは、15歳から、そのころ人気が上がり始めていたボッティチェリの工房で仕事をはじめました。
フィリッピーノは、名画家の息子とあって、若くして名声を挙げる一方、師匠的立場だったボッティチェリは、うつ病を見舞い難しい時代に入っていきます。
この絵でとても印象に残るのが、マリア様の青いマントの色。
そして、キリストとマリア様の表情、少し悲しげなマリア様、その真意を探るように見つめる幼子キリスト。
展示されているのは、アルノ川のパノラマスポットの先にある展示区画のフィリッピーノ・リッピの展示室です。
そしてもう1作品。
コレッジョのキリストの誕生。
光が幼子から発せられて、あたりを照らすことにより、光輪を描かずに2人がキリストとマリアであることを示しています。
まるで無邪気な少女のような愛らしいマリア様と、元気な赤ん坊として描かれたキリスト、なんとも愛らしい心温まる絵画です。
彼の代表作であるパルマの大聖堂のクーポラを描く直前のころの小作品です。
2階のメイン順路にあるコレッジョの部屋に展示されています。
ウフィッツィ美術館は、3階に、ルネサンス3巨匠レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロまでの絵画が固められ、時間がない人は3階のみで見学終了することも可能になっています。
荷物を預けた方、オーディオガイドを借りた方は、2階も回らねばなりません。
2階には、1510年以降の絵画の展示で、最近注目されているマニエリズム(後期ルネサンス)、ヴェネツィアの盛期ルネサンスから後期ルネサンス、そしてカラバッジョ、ルーベンスなどのオランダバロックで終了です。
世界的な名作以外にも素敵な絵画がたくさんあります。
気に入った作品は、念のため写真をお取りください。
膨大な有名作品があるため、ガイドブックには、すべての作品は紹介されていません。
フィレンツェを訪れる際は、ウフィッツィ美術館をぜひお楽しみください。
2019.12.24

shinako

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