トスカーナで食事の終わりをむかえる頃、締めのデザートで必ずといっていいほどオススメされるのが「カントゥッチーニとヴィン サント」。
硬いアーモンド入りのビスコットを「ヴィン サント」というデザートワインに浸して食べるのが、「通」だと言われています。
この「ヴィン サント」、実は、「聖なるワイン」と言われています。
ブドウ品種は、マルヴァシアとトレビッアーノ。陰干しをして糖度を高めてから発酵させ、樽で熟成させていきます。その熟成期間は、3年以上。
梅酒のような、甘い口当たりに樽香が良く効く、トスカーナならではのデザートワインです。
トスカーナワインというのは、世界的にも有名で人気が高いですが、その中で、「ヴィン サント」は、知る人ぞ知る、貴重なタイプ。
なにしろ、生産本数が、通常のワインよりもぐっと少ないワインです。でも、開栓後の保持が長期可能であるので、1本あたりの値段が少々しても、コストパフォーマンスが非常に良いのです。
実は、この「ヴィン サント」、カントゥッチーニ以外にも、いろいろな組み合わせで楽しむことが出来るんですよ。
呑むのが大好きな私。
たまには、甘いものも良いですが、どちらかというと、塩っぽいものの方が好みです。
そんな私が、あるシェフのお勧めで試してみて、感動したのが、この組み合わせ。
チーズや生ハムの盛り合わせと「ヴィン サント」。
トスカーナ特産の熟成したペコリーノチーズは、ハチミツやジャムと合わせても美味しいですが、「ヴィン サント」を飲みながらのチーズは、とどまることを覚えません。ついつい、すすんでしまいます。
そんな「ヴィン サント」はまた、お料理上手でもあります。
トスカーナで有名な、「クロスティーノ トスカーノ」は、鶏レバーを使ったペーストですが、これを作る時に隠し味として使われたりします。
ゴルゴンゾーラチーズを使ったパスタソースを作る時に入れたりもします。
料理酒として、マルサラ酒やポートワインもありますが、地元志向の強いイタリア人は、やはり地元のものを使いたい傾向が強いようです。
ジェラートに「ヴィン サント」も、なかなか素敵な組み合わせでした。
トスカーナに来られた際は、ぜひ、この「ヴィン サント」をお試しされてはいかがでしょう。
2017.4.26

yuki

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