トスカーナで、唯一 、D.O.C.Gを取得している白ワイン、ベルナッチャ・ディ・サンジミニャーノのワイナリーを訪れました。
広大な緩やかな丘に広がるぶどう畑では、今か今かと収穫の時を迎えるにあたって、暑い夏を耐え忍んでいます。
今年の夏は、40度以上の最高気温が続く中、水不足が心配されていますが、訪れたワイナリーに限っては、その心配も無用のようです。
寒い夏よりは、ぶどうがグッと甘くなることに期待して、今年の出来を占います。
バカンスの時期ではありますが、熟成に休みはありません。
この日も、熟成段階にあるワインの手入れに、人が働いています。
現代の技術を駆使して、コンピューターによって温度管理がきっちりなされています。
それでも、毎日の仕事に余念はありません。
「昔の人は、すべて手作業していたんだよね。気が遠くなる話だよ。」
ワイナリーのオーナーは、そう笑いながら話してくれましたが、皆が休むこの時期も、変わらず動いているのだと思うと、そのワインの美味しさに一層、期待が膨らみます。
ワイナリー見学の最大の楽しみは、試飲。
代表的な「ベルナッチャ ディ サンジミニャーノ」を始め、数種類を試飲させてくれました。
熟成の若い白、樽おきをした白、シエナ産キャンティ、スーパータスカンと、ワインの美味しさも伴って、すっかり良い気分です。
ふと、横を見ると、こんなものが飾ってありました。
実は、この土地に眠る古代の化石。
「昔は、この辺り、海だったのかもしれない…」
そんなロマンを感じながら、再び、ワインを口にしたのでした。
2017.8.30
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yuki
イタリア在住20年以上。フリーランスとして、さまざまなサイトでライターとして活躍中。イタリアの魅力と旬な情報を日本に紹介しています。
趣味は、おいしい食材を求めて、いろいろなところを巡ること。

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