少し前のことになりますが、2017年1月から4月にかけて、東京都美術館で、「ティツィアーノとヴェネツィア派」展が開催されました。そのときの「目玉」になった絵画が、ティツィアーノの《フローラ》と《ダナエ》でした。(《ダナ […]
読み物
フィレンツェに関する読み物
疫病と絵画(その3)ペストと画家
コロナウィルス感染症との連想で、ペストに関することを書いてきました。 ペスト、フィレンツェといえば、すぐに思い出すのは、14世紀半ばのボッカッチョの物語集『デカメロン』(原作1348-53年。日本語訳は各種。講談社文 […]
疫病と絵画(その2) ペスト、聖セバスチャン
フィレンツェで見る聖セバスティアヌス 前回ふれたマクニール『疫病と世界史』に、 「ペストの予防を目的とするカトリクの儀式では、聖セバスティアヌスへの祈りが中心となった。矢に射抜かれた瀕死の聖人は、その死がペスト感染の見 […]
疫病と絵画(その1)ペスト、「死の勝利」
ペストの衝撃と絵画 新型コロナウィルス感染症の拡大につれて、感染症関連の本が売れたようです。 文学作品では、ノーベル文学賞受賞者カミュ(1913-60)の『ペスト』や、『ロビンソン・クルーソー』で知られるダニエル・デ […]
ダンテの家、『神曲』、 サン・マルティーノ礼拝堂とロッビア
フィレンツェのドゥオーモとウフィツィ美術館とのちょうど中間くらい、ダンテ・アリギエーリ通りに面して、「ダンテの家」があり、博物館になっています。ダンテ・アリギエーリ(1265-1321)がここで生まれたとされているとこ […]
カラヴァッジョ生誕450年(その8)
カラヴァッジョとミケランジェロ 宮下規久朗氏の『西洋絵画の巨匠11 カラヴァッジョ』(小学館、2006年)は、カラヴァッジョ作品を見る際には、画像も大きく、じつにありがたい画集です。しかも、それぞれの絵に解説が付けられ […]
カラヴァッジョ生誕450年(その7)
これは「フィレンツェ・イン・タスカ」のブログですから、地元のフィレンツェとカラヴァッジョについて少しふれましょう。 フィレンツェとカラヴァッジョ作品 カラヴァッジョとフィレンツェの関係といえば、1592年にミラノから […]
カラヴァッジョ生誕450年(その6)
カラヴァッジョの後世への影響 この連載の(その1)で、カラヴァッジョ作品《キリストの埋葬》は、「ルーベンスにはじまり、フラゴナール、ジェリコー、セザンヌにいたる幾多の画家たちによって模写されてきた」ことにふれました。こ […]
カラヴァッジョ生誕450年(その5)
サン・ルイージ・デイ・フランチェージ聖堂 ローマのサン・ルイージ・デイ・フランチェージ聖堂コンタレッリ礼拝堂の側壁には、カラヴァッジョの公的なデビュー作が掲げられています。向かって左手に《聖マタイの召命》、右手に《聖マ […]
カラヴァッジョ生誕450年(その4)
日本でのカラヴァッジョ展中止 この連載(その1)で、 「2021年3月24日から5月10日まで、東京・六本木にある国立新美術館で「カラヴァッジョ《キリストの埋葬》展」が開催予定となっています。これは昨秋開催予定だったも […]
カラヴァッジョ生誕450年(その3)
『カラヴァッジョ伝記集』のエピソードから (その1)の冒頭で石鍋真澄氏の『カラヴァッジョ伝記集』のことにふれましたが、これは、主に17世紀にイタリアで刊行されたカラヴァッジョの伝記を並べた著作です。そのなかには、カラヴ […]