メルカート・チェントラーレ
サンタ・マリア・ノヴェッラ駅の近く、そして、サン・ロレンツォ教会の近くに、中央市場(メルカート・チェントラーレ)があります。
フィレンツェ市民の台所でもありますが、観光客も多くいます。一階は肉類やチーズ、色鮮やかな野菜や果物類が並んでいて、見るだけでも楽しいところです。
イタリアの生ハム(プロシュート)は、大きなかたまりで陳列されていますが、その場で1枚だけを切り売りしてもらうこともできます。イタリア語ができなくても大丈夫。固まりを指さしながら、
One slice of this, please. (ひときれ、お願い)
とか、適当なことを言えば通じます。あとは、
How much? (おいくら?)
そして、パンを買って間にプロシュートをはさめば、おいしい! イタリアには観光客が満ちあふれています。商売する人びとも心得たもので、カタコトの「英語」で通じるのです。
数日の一人旅
イタリア旅行をしたという日本人は少なくありません。一週間ほどでイタリア各地をめぐるというタイプの旅行が多いようです。それもよいでしょうが、一人あるいは二、三人でフィレンツェに数日間滞在、というのもいいですよ。世界遺産になっているフィレンツェの旧市街は、さほど広くありませんから、歩くだけでかなり見て回ることができます。宿に荷物を置いて、少ない荷物で歩けます。フィレンツェに一泊しかしない旅では、あまりにももったいないです。
朝食しかついていない宿に宿泊という場合は、中央市場でプロシュートやチーズ、ワイン、果物などを買って宿で食べれば、おいしいし、経済的でもあります。
中央市場のなかには、簡易な食事処もあります。牛の胃袋などを煮込んだメニューなどが注文できます。通路と食事処は壁で隔てられていませんから、客が食べているものを観察し、地元の人の食べているものを見習って注文すると、安くておいしい食事ができます。それがフィレンツェ庶民の味なのです。
だれか客の食べているものを指さして、That one for me, please(あれと同じの、お願いね)とか言えば、通じます。ささやかな冒険を楽しみましょう。
投稿者プロフィール
- イタリア大好き人間。趣味は読書・旅行・美術鑑賞・料理(主にイタリアン)。「フィレンツェ・イン・タスカ」に不定期に寄稿。
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