疫病と絵画(その1)ペスト、「死の勝利」
ペストの衝撃と絵画 アメリカの歴史家マクニールの名著『疫病と世界史』(上・下2冊、中公文庫)によれば、1347年から50年にかけてのペストの最初の大流行で、ヨーロッパ全体のペストによる死亡者数が、全人口の約三分の一にな […]
ダンテの家、『神曲』、 サン・マルティーノ礼拝堂とロッビア
フィレンツェのドゥオーモとウフィツィ美術館とのちょうど中間くらい、ダンテ・アリギエーリ通りに面して、「ダンテの家」があり、博物館になっています。ダンテ・アリギエーリ(1265-1321)がここで生まれたとされているとこ […]
ジョルジョーネの絵「男性の肖像」
東京・上野の西洋美術館で「西洋絵画、どこから見るか? ルネサンスから印象派まで」展を見ました。(2025年3月11日〜6月8日。その後は、京都に巡回) ごく一部だけですが、紹介します。 展覧会入り口で 今回の展覧会 […]
カラヴァッジョ(その8)
カラヴァッジョとミケランジェロ 宮下規久朗氏の『西洋絵画の巨匠11 カラヴァッジョ』(小学館、2006年)は、カラヴァッジョ作品を見る際には、画像も大きく、じつにありがたい画集です。しかも、それぞれの絵に解説が付けられ […]
「美しきシモネッタ」展を観る
東京・大手町にある丸紅ギャラリーで、ボッティチェリの「美しきシモネッタ」展(2025年3月18日〜5月24日)が開催されています。展示されている絵画の現物は「美しきシモネッタ」(丸紅ギャラリー所蔵)だけという展覧会です […]
カラヴァッジョ(その7)
フィレンツェとカラヴァッジョ作品 カラヴァッジョとフィレンツェの関係といえば、1592年にミラノからローマに移ったとき、彼がフィレンツェに立ち寄った可能性はあります。彼がフィレンツェを舞台に活動したという形跡はないので […]
カラヴァッジョ(その6)
カラヴァッジョの後世への影響 この連載の(その1)で、カラヴァッジョ作品《キリストの埋葬》は、「ルーベンスにはじまり、フラゴナール、ジェリコー、セザンヌにいたる幾多の画家たちによって模写されてきた」ことにふれました。こ […]
カラヴァッジョ(その5)
サン・ルイージ・デイ・フランチェージ聖堂 ローマのサン・ルイージ・デイ・フランチェージ聖堂コンタレッリ礼拝堂の側壁には、カラヴァッジョの公的なデビュー作が掲げられています。向かって左手に《聖マタイの召命》、右手に《聖マ […]
カラヴァッジョ(その4)
ボルゲーゼ美術館 ローマにあるボルゲーゼ美術館は、カラヴァッジョ作品を6点所蔵しています。宮下規久朗氏によれば、美術館でのカラヴァッジョ作品所蔵点数としては最大だといいます。 この連載(その1)で、《ゴリアテの首を持つ […]
カラヴァッジョ(その3)
『カラヴァッジョ伝記集』のエピソードから カラヴァッジョ(その1)の冒頭で石鍋真澄氏の『カラヴァッジョ伝記集』のことにふれましたが、これは、主に17世紀にイタリアで刊行されたカラヴァッジョの伝記を並べた著作です。そのな […]