これまで7回にわたり、ティツィアーノについて、その裸体画、肖像画を中心に述べてきました。フィレンツェに残る作品を中心にと考えたのですが、ふり返ると、フィレンツェ以外に残る作品にもふれました。 ティツィアーノは、その生 […]
フィレンツェの美術館
ティツィアーノ(その7)ダナエとレダ
ダナエ この連載の(その2)で、ティツィアーノの《ダナエ》にふれました。 ダナエは、「黄金の雨」に変身したゼウスの誘惑によって身ごもりました。ダナエの像を、いろいろな画家が描いています。まずはレンブラント(1606- […]
ティツィアーノ(その6)《聖愛と俗愛》について
画集などでよく見かけるティツィアーノ作品に《聖愛と俗愛》があります。これは、フィレンツェではなく、ローマのボルゲーゼ美術館にある作品です。 ティツィアーノ《聖愛と俗愛》 Titian, Public domain, v […]
ティツィアーノ(その5)ウフィツィ美術館のティツィアーノ作品
この連載の(その1)で、《フローラ》と《ウルビーノのヴィーナス》にふれましたが、それらはいずれもウフィツィ美術館所蔵のティツィアーノ作品です。ウフィツィ美術館には、そのほかにも、ティツィアーノ作品があります。 ティツィ […]
フィレンツェ、ダンテの特別展とジョット
修復工事中のバルジェッロ美術館(国立博物館)で開催されているダンテ(1265-1321)の特別展へ行ってきました。 ダンテ没後700年を記念するもっとも大規模な特別展は、フォルリというアドリア海側の街で開催されており、車 […]
ティツィアーノ(その4)パラティーナ美術館のティツィアーノ作品
前回述べましたように、ティツィアーノは、君主や教皇の肖像画を描いたのですが、それだけでなく、より広い範囲の人びとの肖像画を数多く描きました。フィレンツェのピッティ宮殿にあるパラティーナ美術館にも、そういうティツィアーノ […]
ティツィアーノ(その3) 君主の肖像画
前回、ミケランジェロによるティツィアーノ評をみましたが、色彩を特色とするティツィアーノ作品の評判は高まり、ヴェネツィアは、ローマと並んでヨーロッパ絵画の中心地となっていきます。こういう流れのなかで、ティツィアーノは、肖 […]
ティツィアーノ(その2)フィレンツェ派とヴェネツィア派
ティツィアーノに《ダナエ》という絵があります。 ティツィアーノ《ダナエ》 Titian, Public domain, via Wikimedia Commons ナポリ、カポディモンテ美術館 1545-46年 120 […]
ティツィアーノ(その1)フィレンツェを中心に
少し前のことになりますが、2017年1月から4月にかけて、東京都美術館で、「ティツィアーノとヴェネツィア派」展が開催されました。そのときの「目玉」になった絵画が、ティツィアーノの《フローラ》と《ダナエ》でした。(《ダナ […]
疫病と絵画(その3)ペストと画家
コロナウィルス感染症との連想で、ペストに関することを書いてきました。 ペスト、フィレンツェといえば、すぐに思い出すのは、14世紀半ばのボッカッチョの物語集『デカメロン』(原作1348-53年。日本語訳は各種。講談社文 […]
疫病と絵画(その2) ペスト、聖セバスチャン
フィレンツェで見る聖セバスティアヌス 前回ふれたマクニール『疫病と世界史』に、 「ペストの予防を目的とするカトリクの儀式では、聖セバスティアヌスへの祈りが中心となった。矢に射抜かれた瀕死の聖人は、その死がペスト感染の見 […]